海老で鯛を釣る//イラストレーション勉強中(パレットクラブ16期卒)日々の生活をイラストレーションと写真で紹介します。
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2012/03/25 (Sun) 「ピナ」という名の人

ぴな 
(映画『pinaピナ・バウシュ踊り続けるいのち』パンフレット)
 
ピナ・バウシュのファンは彼女のことを親しみをこめて「ピナ」
と呼びます。私もピナ・バウシュのファンですが、そんなに
気安く呼べないのでフルネームで「ピナ・バウシュ」と言って
います。私にとって彼女は、とても近寄りがたい人でした。
雑誌『イメージフォーラム』1989年 
(雑誌『イメージフォーラム』1989年)
ダンサー、メリル・タンカードのインタビュー
記事はピナ・バウシュという振付家が、ダンサー
たちにとって重要な存在かがよくわかります。

十代の多感な時代に彼女が率いるヴッパタール舞踊団が
初来日したという記事を目にした私は、それまで見た事がない
衝撃的なビジュアルに震撼し、恐れおののいたのですが、
そこから目が離せず、いつか舞台を生で観てみたいと思った
ものでした。しかしその機会はなかなか訪れませんでした。

満を持して行こうと決心したのは成人してからです。その時
の私はトラブルに巻き込まれて、自分の身の置き場のなさに
悩み、モラトリアム状態に陥り、心身共に疲れきっていました。
そんな心理状況で、彼女に舞台を鑑賞しようと試みるのは、
ある種、荒治療だったと思います。「ともかく自分のスタンスを
決める覚悟をする為に観に行くのだ」と自らに言い聞かせ、
劇場に行くまでの道のりがものすごく長く感じたことを、
昨日のことのように思い出されます。
20代から30代にかけて、人の生や死を身近に感じなければ
ならず、自分の人生を放り出して他者に尽くさなければ「死」
に直面してしまうという恐怖に苛まれていた時に、彼女の舞台
に出会えたことはこの上ない幸運だったと思います。彼女が
手掛けるダンスは死を前にして生きる喜びを感じられる人の
姿が描かれています。だからこそ人は、彼女の舞台を恐れ
ながらも、彼女の慈愛に満ち眼差しに救われるのだと思います。
雑誌『ミスターハイファッション』2002年 
(雑誌『ミスターハイファッション』2002年)
山本耀司の服を着た珍しいファッションフォト。
一般的にフェミニンな印象があるバウシュの
ハンサムな姿が見られます。踊っている時
の写真以外で、とても好きな肖像写真。

2006年6月、バウシュはこの世を去りましたが、ヴィム・ヴァンダ
ース監督が撮り下ろした映画のおかげで彼女の心に出会えます。
この映画は「ピナ・バウシュ」という人を物語った映画ではありません。
出演しているヴッパタール舞踊団のダンサーたちがバウシュと共に
作り上げた舞台のワンシーンを踊っている姿が観られます。彼らは
親しい「ピナ」との思い出話をしながら、彼女が生きていた時と
同じように踊ってみせます。舞台上で踊っている時つねに「ピナ」
の優しい眼差しに励まされて踊っていたダンサーたちは、今でも
客席の一番奥に彼女の姿を感じながら踊り続けているのでしょう。
「ピナ」を感じながら踊る彼らの肉体を通して、
私は「ピナ」という人を知ったような気がしました。
彼女はもうこの世にはいないのだけれど、この映画を
観て、ようやく身近に感じられる存在になったと思います。

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2011/04/23 (Sat) 脱原発のススメ


ミツバチの羽音と地球の回転
原発問題を取り上げたドキュメンタリー映画
ミツバチの羽音と地球の回転」を
オーディトリウム渋谷で観てきました。
映画オフィシャルサイト)

東日本大震災を受け、原子力発電所の放射能漏れが
問題になっている現在、私は自分たちが使っている
電力がなぜこんなに危険な方法で発電されているの
だろうと考えていました。それは、今に始まった疑問では
なく、25年前チェルノブイリ原発事故が起きた時にもそう
思っていたのです。その頃、私は中学生だったのですが、
とても不安だったので、随分、原発関連の本を読みあさりました。
しかし、それらの本のほとんどは、危険であるということが
ことさら大きく取り上げられていたので、恐怖心だけがつのり、
最終的には、コワイことにはフタを閉めてしまいました。
考える事をやめるということが、この問題から自らを遠ざけ
ていたわけですが、その間に原子力発電所はどんどん
建設されていきました。見ないようにしていても危険からは
逃れられないのだということは現在起こっていることが物語っています。
 ヒマワリとビー玉の地球
手遅れだと思うよりも、今からでも正しい知識を得て、原子力に
頼らない エネルギー開発をしている人たちの活動を知ることが
大事だと思いました。原発がなくても私たちは普通に生活が
できるはずなのです。原発による電力がなくとも、東京都の
電力はまかなえているという話もよく聴きますが、残念ながら
今現在、私たちは送電線から送られてくる電力を選べません。
電力が自由化すれば、私たちは自然エネルギーで発電
した電力を選び取ることができ、原発開発に真っ向からNO
と言えるようになるはずです。 映画の中では、自然エネルギー
への移行が進んでいるスウェーデンのレポートが挿入され、
日本でも十分に実現可能であることを裏付けてくれます。
この映画は、山口県上関町に建設されようとしている原発
予定地の沖に浮かぶ祝島の人々による建設反対運動を記録
したのです。島の人たちはエネルギー自給率100%をめざし、
原発に頼らない生活が実現可能であるということを日本中に
示そうとしてくれています。私はこの映画を観て、もうこれ以上
コワイことにフタを閉めず、自分たちの生活環境を
危険にさらさないためにも、正しい知識を得て、
冷静な判断力を身につけようと思いました。 

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2011/02/15 (Tue) ハーブ&ドロシー、奇跡のアートコレクター

映画「ハーブ&ドロシー」チラシ 
渋谷のイメージフォーラムで、ドキュメンタリー映画
「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」を観てきました。

ニューヨークに住む小柄な老夫婦ヴォーゲル夫妻は、
いたって普通の公務員。1LDKのアパートで、一見、慎ましく
暮らしているように見えますが、二人は20世紀アート
をコレクションするという楽しみを持っています。
ギャラリーや作家のアトリエを歩き回り、気に入った作品だけを
購入。高名な画家の作品を持つというエゴはなく、転売目的も
ないので、買った作家が有名になることは、家族のように喜んだに
しても、自分達が買った作品の値が高騰することを喜ぶということは
ありません。彼らが購入しているミニマルアートやコンセプチュアル
アートは、素人が見たらガラクタのような作品も多いのですが、
二人の審美眼によって選び出された作品は、
作家の成長過程を知るのに重要な作品ばかりです。
作品を購入するにあたっての条件は「自分たちのお給料で買える
作品であること」「1LDKのアパートに収まるサイズであること」
だそうですが、その1LDKに普通は収まらないだろうと思われるほど
多くの作品を所有していたのには驚きました。結局、夫婦が高齢に
なってきたということと、アパートが作品でいっぱいになってしまった
ということもあって、二人は国立美術館に作品を寄贈することを決断
するのですが、アパートから運び出された作品の数は2000点。
マンハッタンの古いアパートから作品が運び出されてゆく映像は圧巻です。
「ハーブ&ドロシー」映画パンフレット 
それにしても、この老夫婦。世界有数のコレクターというより、
彼ら自身がアーティストのようです。二人が並んで立っている
だけで、「ハーブ&ドロシー」というモダンアートみたいですよ。
所狭しと積み上げられたアート作品の間を歩き回るネコや、
水槽にいるカメや小魚を見ていると、映画のサブタイトルに
なっている「アートの森」というのがよく分かります。
そこにいる二人は「真夏の夜の夢」の妖精の森にいる
妖精王オベロンと女王タイターニアのようでした。

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2010/11/11 (Thu) アムステルダム美術館のアンチ『プロジェクトX』

ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』という、
ちょっと面白いタイトルのドキュメント映画を観てきました。

映画『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』 

この映画は、その名の通り、オランダが世界に誇るコレクション
を有した美術館の改築工事を追っかけたものです。
日本人がこの手のものを見ると、ついつい『プロジェクトX』
のようなもの想像しがちですが、この映画では、そのような希望
に満ちた建築現場で働くプロフェッショナルたちは描かれてはいません。
市民のクレームに追われ苦悩する美術館館長や、建築家たちが、
度重なるプランの変更により、苛立ち、疲弊し、やる気が萎えてゆく
姿が克明に描かれているのです。映画監督にそのような意図はない
と思いますが、当事者が窮地に立たされ、苦しんでいる姿には、
滑稽さを感じます。たいへん失礼な見方かもしれませんが、
どうも風刺的に物事を捉えるのは、この国のお家芸かも
しれません。レンブラントがこの世に生きていたら、この
すったもんだの風刺画を描いているに違いないですね。

それにしても・・・
『ようこそ・・・』とタイトルについているけど、未だに
開館していないそうですよ。トラブル続きで工事が
中断し、2008年にリニューアルオープンする予定が、
2013年まで完成が延期されているとか・・・。
映画も録り続けているそうです。3年後に続編が
公開されるのでしょうね。アムステルダム美術館へ
行く予定はないけど、映画は、つづきが気になるから、
公開されたら観に行きたいと思っています。

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2010/09/03 (Fri) 映画『トイレット』を観てトイレを作ってみる

トイレット1 
話題の映画『トイレット』を観てきました。
『かもめ食堂』や『めがね』の監督、荻上直子さん
の映画だから、内容がとてもユニークです。
もたいまさこさん扮する「ばーちゃん」は、
言葉の通じない3人の孫とアメリカで暮らしています。
この家族、互いの母語を学ぼうという意思がまったくなく、
孫たちは「ばーちゃんは英語が分からないからなぁ」と
ボヤくだけだし、ばーちゃんも英語はおろか、日本語
すら話そうとせず、だんまりを決め込んでいます。
そもそも、ばーちゃんの娘で、孫たちのママが死んで
しまったのがきっかけで、孫たちはばーちゃんと
コミュニケーションをとる必要性を感じ始めるのですが、
なにが面白いかって、「言語」による意思伝達を
放棄して、相互理解を深めてゆくところです。
ばーちゃんと交流することで、今までバラバラだった
兄妹3人の絆が深まってゆくところも見所です。
トイレット2
なぜタイトルが『トイレット』かというと、ばーちゃんが
トイレから出てくると、必ず深いため息をもらすのを
孫のレイが気にしているからです。彼の疑問は
日本とアメリカのトイレ事情にまで及びます。
トイレへの疑問が、ばーちゃんと孫との間の溝を
埋めてゆくというのが、ほほ笑ましいですね。
楽しくて、可笑しくて、ちょっとホロリとさせる映画でした。
トイレット3 
ちなみに、映画に登場する最新鋭のハイテク・トイレは
TOTOの「ネオレスト」です。外国の人でなくても
ビックリのスーパー・テクノロジーですねぇ。
ハイブリットなのだそうですよ。
ハイブリットってクルマだけかと思った・・・。
TOTOのHPを観たら、ペーパークラフトの型紙が
ダウンロードできるというので、思わず作ってみました。

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(パレットクラブ16期修了)
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切り紙制作もしています。
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